夢の話

夢の話

私は、夜ベッドの中でぐっすりと眠りについている時よりも、昼食後に机に向かって仕事や勉強などの作業中、ついうとうとしてしまった時の方がおかしな夢を見ます。浅い眠りのためなのでしょうか。ともかくその中でも特に変わった夢の話をしたいと思います。

私は大学生なのですが、その日はちょうどいつもとは異なる校舎での授業がある日でした。昼食後、授業が始まる前にお手洗いを済ましておかねばとトイレに行ったところ校舎が新築だったためかお手洗いも明るく綺麗で清潔なトイレでした。まるで高級デパートの化粧室かのようで感動した私は個室に入りさらに驚くことになります。なんと音姫が設置されていたのです。

もしかしたら他の大学では当たり前の風景なのかもしれません。しかしずっと古い校舎で授業を受け、音姫などというものの存在を噂でしか聞いたことのなかった私にとってはそのトイレは革命そのものでした。ガラガラガラ。あの独特の歌うような流水音を聞きながら私の胸は感動で満たされました。

そんな感動を胸に抱えて、午後一番の授業を受けた私は満腹感からうとうととしてしまいました。夢の中で私は友達とお洒落で素敵なカフェで楽しく会話をしていました。凝ったデザインの内装、可愛らしい見た目のケーキ、良い香りの紅茶、センスのいい家具。女子大学生の私としてはこんなお洒落な空間でお洒落なトークを楽しめることは本望です。

さあ、どんな小洒落たトークをしようか。可愛らしく恋の話でも語ろうか。そう思って口を開いたとき、私の口から漏れた音は、鈴の音のような笑い声や柔らかな女の子らしい声ではなく、流水音でした。ガラガラガラ。そう、あの音姫です。

パニックになった私は懸命に声を出そうとします。しかし口から出てくるのはあの音姫。カフェのお洒落なBGM、自撮りを始める友人たち、笑い声、そして音姫。阿鼻叫喚です。

目覚めた時、衝動的に「音姫」と口ずさんでいました。隣で一緒に授業を受けている友人は怪訝そうに私を見ていました。現実でお洒落な友人とお洒落なカフェに行ってあのような事態になってしまったら恥ずかしくて生きていけないので、しばらくはお洒落な友人とお洒落なカフェには行かないようにしようと思いました。しかしよく考えてみると私にはお洒落な友人もいないしお洒落なカフェに行けるような度胸もないことに気づいたので、じゃあ音姫はしばらく使用しないようにしようと決意した大学一年生の秋でした。

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